科学捜査研究所・文書鑑定の女3

羽田美智子 石黒賢 西尾まり 筒井真理子 大塚良重 宮本大誠 高橋しゅり

 小山内夕香(羽田美智子)は、警視庁科学捜査研究所の文書鑑定技官。独身の夕香は、趣味と実益を兼ねてレストランで行われている料理教室に通っている。

 ある日、そのレストランの厨房で爆発事故が起こり、女性パティシエの森アキ(高橋しゅり)が死亡、夕香の通報で警視庁の城戸刑事(石黒賢)が駆けつけてくる。

 現場検証の結果、事故はコーンスターチによる粉塵爆発と判明する。ところが、アキの遺体から刺殺痕が発見され、一転殺人事件の様相を帯びてくる。粉塵爆発は偶発的なものらしい。さらに、アキは消費者金融に多額の借金があることもわかる。

 だが、遺体の刺し傷は特殊な形をしていて凶器の特定ができない。そんな中、夕香は印鑑などを作るときに使う篆刻刀ではないかと言いだし、それがヒントとなってプロの篆刻家が使う特殊な篆刻刀であることが判明する。

 やがて、事件当日、レストランの客の中に田中島(宮本大誠)という篆刻家がいたことがわかる。そこで城戸と夕香は彼のもとを訪ねるが、凶器に使われたような特殊な篆刻刀は持っていないと田中島はいうのだ。

 夕香は、田中島が最近書家に提供した篆刻を集めて綿密な調査を行い、その結果、アキ殺害に使われたものと同じ形の篆刻刀が使用されていることを突き止める。

 だが翌日、夕香と城戸が再度田中島のもとを訪ねたところ、彼はすでに篆刻刀で胸を刺されて殺されていた。そして、アキと田中島は同じ凶器で殺されたことが判明する。

 夕香は、遺体のこめかみに黒いシミのようなものがついていることに気づく。それは何か文字のように夕香には見えた。

 一方、アキと田中島との共通の関係者を洗い始めた城戸は、槙原真理子(筒井真理子)というギャラリーのオーナーが田中島と一緒によく店に現れていたと聞かされる。さらに、一週間ほど前、二人は店で口論していたこともわかるが…。

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