築地北署の刑事、原島（高橋克典）と大河原（大杉漣）は、引ったくりグループを追い、彼らと大乱闘になった。通りがかりの男が原島らに加勢する。男は金村（斉藤洋介）。１０年前、大河原が扱った強盗殺人事件の犯人で、出所したばかりだった。
　原島は命令を無視して乱暴な捜査をし、本庁から所轄に飛ばされてきた。大河原は、昔原島と似たところがあったが、いまでは妻と３人の娘に囲まれている家庭を、大切に感じている。課長の広松（田山涼成）は、原島の暴走を押さえるため、彼と大河原を組ませたが、大河原は原島に刺激され、押さえがきかなくなることがしばしばだ。
　金村の妻紀子（キムラ緑子）は夫の服役後、夫の同僚武藤（つまみ枝豆）と男女関係に陥り、彼の弁当屋で働いているが、夫を恨んでいた。夫が事件を起こさなければ、武藤に頼ることも、娘の真奈美（村井美樹）が家出することもなかった、からだ。
　武藤が殺害された。容疑者として金村が浮上する。１０年前、金村は事故が原因で片足が不自由になった。勤務していた建設会社の社長は、事故の責任を認めず、金村を解雇。金村は会社を恨んで社長を殺害、百万円を奪ったとして逮捕された。当時大河原は、金村の犯行に疑問を覚えた。しかし、金村は犯行を認め服役した。当時建設会社にいた同僚の武藤や、社長秘書の井川輝美（大竹一重）、経理の中丸（中丸新将）らは、金村に同情的だった。大河原は、当時の捜査を悔やむ。
　金村が、妻を寝取られたことを恨み、武藤を殺したのか。重村の会社は事件後倒産したが、中丸が新しく会社を興し、武藤や井川たちを雇い入れた。金村が２日前、中丸の会社に現れ、金融会社の川上義明（徳井優）を深く恨んでいる様子だったという。
　川上が殺害される。凶器は、武藤殺しに使われた刃物に酷似。大河原は、川上の身辺警護を怠ったとして、自宅謹慎を命じられる。
　合同捜査本部が設置された。川上が殺された直後、真奈美が現場から立ち去る姿が目撃されていたことが明らかになる。
　金村が溺死体で発見され、同時に凶器のナイフが見つかる。捜査本部は、２人を殺した金村が逃げ切れないと考え、自殺したと断定。しかし、大河原には信じられない。原島は、殺しの現場で真奈美が目撃されたことが納得できない。２人は、真奈美が事件の真相を解く手がかりを握っていると考え、彼女の行方を追った。

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