凶笑面

 木村多江 岡田義徳 西村雅彦 高橋かおり 大和田伸也 田山涼成 左時枝 香山美子

東敬大学で民俗研究学を教える蓮丈那智(木村多江)のもとに富山に住む谷山玲子(高橋かおり)という女性から、蔵開きを行うにあたり、立ち会いの上、調査をして欲しいとの依頼が舞い込んできた。だが多くのフィールドワークをやってきたため、研究室にあてられた今年の予算はすでに使い切っている。助手の三国(岡田義徳)は那智にこの依頼を断るよう進めたが、谷山家の蔵には『凶笑面』が眠っているのを知った那智は、神崎教務課(西村雅彦)の説得を三国に命じると、富山行きを決めた。江戸中期に作られ、門外不出と言われる傑作でありながら、近づいたものには必ず死が訪れるという不気味な伝説を持つ『凶笑面』の謎を解くために。谷村家に到着した那智たちは、早速玲子と対峙、そこで阿久津(樋口浩二)という玲子の婚約者を紹介された。
子供の頃から足が不自由で一度も村を出たことない玲子は、ネットを通じて阿久津と知り合い、今回、面の謎が解けたあかつきには、二人で村を出るつもりであると言う。

母・和枝(香山美子)と玲子の世話をするヨリエ(左時枝)は、そんな恋愛の形を理解できず、二人の結婚には賛成ではなく、そのこともあり、今回の『凶笑面』公開には猛反対をしていた。だが翌日、『凶笑面』はとうとう蔵の外へと出された。
立ち会い人には那智と三国の他に、阿久津が多くの意見を聞いた方がと連れてきた島根大学の甲山(大和田伸也)も同席。甲山は那智にライバル心むき出しで、謎の解明に自信を見せるのだった。
そして那智は、耳まで裂けた口、見開かれた目。化身や変身のための道具とされる面とはかなり異質なイメージのする『凶笑面』のすさまじい形相に息をのむのだった。その翌日のこと、阿久津の遺体が谷山家の蔵で発見された。「面の呪いだ・・・!!」と取り乱す和江とヨリエ。

| Back |